質問14
お寿司屋さんにある包丁って何種類くらいあるんですか。
やはり毎日自分で研ぐんですか。
若旦那からの回答
寿司屋で使用する包丁は大きく分けて2種類、出刃庖丁と刺身包丁です。
出刃庖丁には大、中、小あり、用途によって使い分けをします。大出刃は真鯛や鰤などの大きな魚をおろす時や骨や頭を細かくする時に、小出刃はコハダや鯵のような小魚や穴子などを開く時に使用します。
刺身包丁にも種類あり、先が尖った柳刃包丁(形が柳の葉に似ていることが名前の由来のようです)と先端が尖ってなく長方形をした蛸引(たこひき)包丁などがあります。 柳刃包丁は石鯛や平目、鱸などの白身魚の仕込みで皮を引く時や鮪をサクにする時に使用します。蛸引包丁は仕込であまり使用する事はありません。
営業時間中、お客様の前でお刺身を造ったり、にぎり用に魚や貝を切るのは刺身包丁、鯵のたたき(なめろう)やネギトロなどを作る時には出刃庖丁を使用します。
次に砥石についてですが、砥石は大きく分けると荒砥石、中砥石、仕上砥石の3種類になります。荒砥石は大きく欠けた刃先を修理するときに使い、中砥石は日々のメンテナンスに使用します。仕上砥石は中砥石で研いだ後にさらに切れ味を良くする時に使い、仕上がりに光沢が出ます。
私達職人はほぼ毎日包丁を研いでいるので短時間(包丁1本当たり3分~5分程度)で研ぐ事ができます。従って日常使用する砥石は主に中砥石のみです。家庭でも中砥石を一つ用意しておけば良いと思います。
砥石も毎日使っていると凸凹や変形をしてきます。たまにコンクリートやブロックなどを利用して砥石を平らにするなどメンテナンスをする事も必要です。